【BUYSS labo 01 / episode 005】
持針器や剪刀などの持ち方 練習しましたか?
今後、おそらく何度も言います・・・
器械を扱うときは、基本的に
力(りき)んではイケません!
ソフトに器械を握ることで
結果として・・・
器械の示指化 をしましょう!
今日は 所長が提唱する
手術が上手くなるための基礎理論について お話したいと思います!
ゼロベクトル理論
ソフトに器械を握るために
よく
『力を抜け!』 『力むな!』
と言われるかもしれませんが
『力抜いたらちゃんと持たれへんやんけ!』
と思ったことありません??
そう、力を抜くと器械を落っことすのは当然です。。。
でもこの写真の様に、180°に開いて対立した力の場合
綱の中心は
大きな力であっても 小さな力であっても
対立していれば動きません
手の中に、このような
対立したわずかな力で固定された『動かない点』を複数作り
3次元的に固定すれば
力まずに器械を持つことが出来る のです。
この
対立した小さな力で『不動点』を作るというのが
今後、色んな手技で基本となってきます。
そこで、BUYSS labo 01 では
不動点=対立した小さなベクトルで固定された点
という概念を
0(ゼロ)ベクトル理論 と呼んでいます
対立する力 の主役は指尖部
最終的に器械を力まずに持つことの目的は
器械の示指化 です。
そのためには、ゼロベクトルの主役も指尖部でなくてはいけません。。。
↑の写真の様に、器械を持つ手の中には
実は対立する点が多くあるのが分かると思います。
これらの点が全て指尖部もしくは指の末節を使って
ゼロベクトルを成立させている という事が重要です。
最終的に、↑の写真では
指尖部で あたかも小さな三角形を摘まんでいるように見えますよね?
『面』で ゼロベクトル を成立させる
先ほどの写真で指尖部で摘ままれていた三角形・・・
その面が前後にも(つまりは3次元的に)ゼロベクトルが成立していると
この器械の『面』自体が、
ごくわずかな力で支えられた 不動点(面) となります。
その『面』に、示指を添えることで
器械の示指化
が実現できることになります。
ただし、
この『面』でゼロベクトルを成立させるには
少しコツが要ります・・・
それでは具体的にそのポイントをお教えしましょう!
キーになるのは 母指のポジション
『面』でゼロベクトルを成立させる際に
器械を掌側に引き寄せる力に対抗出来るのは
母指だけです。
しかも、リングの中に母指全体を入れてしまうと
リングの大きさと指の太さが一致するまで
どんどん入り込んでしまい
指尖部でリングを触れることが出来なくなってしまいます!
そこで
母指をリングに浅くかけつつ
掌側に引き寄せる力に対抗しなくてはいけません。
そのために必要になるのが
母指の後爪郭(爪の根っこの部分)をリングに当てて
それ以上指がリングに入っていかないようにする
というテクニックです。
この↑写真、見るからに持ち方に力みが無く美しいですよね?(笑)
ズッポシ入れないためにどうするか?
ポイントは
母指のIP関節を90°に屈曲させて持つ
です。
やってみると、最初はメチャクチャ違和感があると思いますが・・・
コレが出来るようになると
飛躍的に手術操作が上手くなります!
がんばって 練習していきましょう!!
コメント
人差し指がアーチを描いているのがさらに美しいです!
ありがとうございます。人差し指の柔らかさを出すのが繊細に扱う『キモ』です。