現役の再建外科医として日々の診療にあたり、医育機関のスタッフとして医学生や研修医、看護師、大学院生などの教育にも携わるなかで、
ここ数年のうちに
診療における基本手技やテクニックに関して
「ちゃんと教わっていない」とか
「こうやれと言われたからやっている」という声を多く聞くようになりました。
おそらく、医療機器の発展や腹腔鏡手術などの低侵襲手術の普及などもあり
僕が25年前に経験したような従来の伝統的な手術が少なくなってきているのも一因と思われます。
事実、縫合や糸結び、大きな術野展開や剥離操作などに接する機会はかなり減少していますし
学生時代に術野に入って手を動かすという機会も今や皆無と言って良いかもしれません。
ましてや2020年〜21年にかけてはコロナ禍によって、講義を受けたり実習する機会すら激減しました。
そんな状況下で、本当に
・教わっていないからできない
・やったことがない
・まねしてやっている
という完成度で将来的に思い描くような理想の医療者へと近付けるのでしょうか？？
キャリアを積んだ人の中にも
「上司に恵まれなかった」
「症例に恵まれなかった」
「産休・育休で学べなかった」
などと嘆いている人もいますが
学びの機会喪失は
情熱に応えうる場の提供によって解決できるのではないか？
と考え
Basic Skills を学ぶ場の提供を決意しました。
BUYSSは
Brush Up Your Surgical Skills の略です。
そして
皆さんが、積極的な学びの第一歩を踏み出し
0（ゼロ）を 1（イチ）に変えられるように
この学びの場（研究所）の名前を
BUYSS labo 01
・・・バイスラボ ゼロワン
としました。
過去に培ってきた僕の経験と
僕の師匠や患者さんから教わった多くのことを
なるべくわかりやすく、再現性の高い方法論で
皆さんに還元していけたらと思います。