救外での縫合が難しいワケ|手術創と挫創の決定的な差とは?

マインドセット

【BUYSS labo 01 / Episode 017】

所長
所長

この時期、結構な頻度で

熱心に学んでいる研修医の先生から

『一生懸命練習しているけど救外の縫合が上手くならない!』という相談を受けます。。。

たぴぞう
たぴぞう

ちゃんとBUYSS labo 01 で勉強していないんぢゃないですか???

所長
所長

う〜ん・・・

むしろ、ちゃんとステップをふんで僕の講義やブログでのトレーニングをしています。

でも

それにはちゃんと理由があるのです。

たぴぞう
たぴぞう

じゃぁ、今回の内容をみれば、その理由がわかるようになりますね??

所長
所長

そうですね。

今日は、BUYSS labo 01で解説していることが

どういうターゲットを設定しているかや、今後、どういうステップで伸びていけるかを解説します。

今後の『学び』の方向性をイメージしてもらえたらなぁと思います。

たぴぞう
たぴぞう

こういうネタって、PV伸びないんですよね〜(笑)

所長
所長

・・・・・

BUYSS labo 01(バイスラボ)の基本コンセプト

僕が色んなところで発信していることの『芯』の部分は

手術が上手くなるために必要な事を学ぶ

ということですが、
では、何を学ぶと『上手くなれるのか?』というと
色々な手術手技に共通して応用可能な
基本手技の考え方 です。

そこで、まずは縫合器械の持ち方から入っていくわけですが

実はあえて、普通の人からすると持ちにくい(慣れていない)持ち方から入っています。

でも、ここで
ゼロベクトル理論:これを意識するだけで手術が超絶上手くなる【ゼロベクトル理論】
器械の示指化:【器械の示指化】を動画で学ぼう|ゼロベクトル理論
を学ぶことで、
今後学んで行くことになる

  • 糸結び
  • 術野の作り方
  • 切開時のメスのコントロール法
  • 剥離の仕方
  • 効果的な止血

に、身につけた『感覚』を繋げていくことができます。

できる限り、論理的に『理由』を説明する努力をしていますので、
ここを理解してもらえると、今後の内容の理解がどんどん深まっていくと思います。

所長
所長

基本を身につけることができると
日に日に『見える景色』が変わっていくはずです。
是非、一緒に学んだ人だけが見える景色を見に行きましょう!

今までの縫合トレーニングがイメージしているもの

今までのハンドリングレクチャーでイメージしていた『創』はどんなもの?

というと・・・

こんな感じですよね?

いずれも

手術としてデザインして切開した創

を想定しています。

つまり
きれいに切って『意図的に作った創』なので
寄せればピッタリとくっつきます。
創の深さも
意図的に作っているので
一定の方向・一定の深さになっています。

ですから
ハンドリングに集中さえすれば 元通りに寄せることが可能です。

今までの縫合トレーニングで想定されていたのは

『デザインされた 切創』 な訳です。

救外で遭遇する創の特長

一方、当然ですが
救急外来に来る患者の創は、デザインされたモノではありません。

切創も稀です。

ほとんどが

挫創 もしくは 圧挫創 です。

つまり

何か硬いモノに当たった部分が破綻して裂けた創であったり
更には剥奪されるような力がかかった創であったりします。

挫創をきれいに治すには・・・

このような創をきれいに縫合するには
皮膚縫合だけでは不十分で

  1. 創の評価(深さや挫滅の程度など)
  2. 適切な局所麻酔
  3. 充分な洗浄と異物除去
  4. 最も深い層から、各層毎に解剖学的な正常位の復元
  5. 皮膚の縫合
  6. ドレッシング
  7. 抜糸までの処置・生活指導

こういったステップが全て正しくコンプリートされなくてはいけないわけです。

しかも創縁が整っていない創を縫う事になります。

たぴぞう
たぴぞう

今までやってきたような

デザインされた創を縫うってのぢゃぁ全然足りないっすね❗❗

今までのトレーニングの目指したモノ

では、救急外来での縫合には役立たないのか?

というと、そうではありません。

しかし
不十分であるのも事実です。

・・・・が

現時点で、まず身につけておいて欲しいことは

基本動作とその大切さ
所作に理由を求める姿勢

です。

そのことを感じつつ、
研修医の先生達は、まずはできる限り

デザインされた 切創 をきれいに縫う事の経験値を上げて下さい

外科系の手術で縫わせてもらう機会を積極的に作って
自分のハンドリングを客観的に評価してみて下さい。

  • どこが上手くいかないのか?
  • 何が理想のハンドリングと乖離しているのか?
  • どうしたらイメージとの差をうめられるのか?

これらを 『意識する』 ことで次へのステップが見えてきます。

外傷による挫創を上手に縫えるようになるには
まだまだ多くのステップが必要ですが、この
足りない部分を意識する
ということは、ベースとなる基本手技の知識が身につき
理想の縫合・ハンドリングができていないとできないことなのです。

たぴぞう
たぴぞう

道のりは長いっすね〜

所長
所長

少なくとも、最後まで読んでくれた皆さんは
きっと上手くなる素質があります。
諦めず、基本的な事からコツコツやっていきましょう!

たぴぞう
たぴぞう

所長もちゃんと更新して下さいネ❗

所長
所長

は、はい・・・😅

コメント

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